既存サイトのVPSサーバー移行も一段落したので、この間の構築作業についてレポートします。
1.サーバーの基本設定
DTIの提供するVPSサーバーで「BlueOnyx」付きのセットを選択したのは前回書いた通りです。この管理ツールを使用するのは初めてなのでまずは提供される機能についてざっと検証してみましょう。
申し込み後にサーバーの準備ができると管理画面のURLがメールで届きます。ここに記述されている管理用ユーザーIDとパスワードでログインします。
このログインページにも説明が書いてありますが、自己証明書を使用したSSLのためブラウザから警告がでます。注意書き通りに接続を許可して管理画面のトップページに進みます。
ログインするとまずウェブサーバーの設定が表示されます。気を付けなければいけないのが、ここでのウェブ設定はあくまでもサーバー全体に関わる部分であり、実際のサイトは全てバーチャルで設定されるという点です。
Apache features for virtual site directories:
に書いてあるのですが、なぜかここがローカライズされていないため見落としてしまいました。つまり個々のサイト設定は上タブの「サイトの管理」から入ったところにウェブサーバーの設定がありそ、ちらでやることになります。これを見落としたため、サイトの設定がうまく動かないと悩んでしまいました。
ここでは「.htaccess」ファイルに設定できるオプションの種類やサーバーの基本動作に関する設定だけを行います。
メイン画面上部のタブを切り替えるとサイドメニューも各タブに対応したものに切り替わります。タブメニューの種類と内容は以下のようなものです。
サーバーの管理 | 上のスクリーンショットの画面でサーバー全体を設定します。 |
サイトの管理 |
ウェブ、メールなどのサービスはそれぞれバーチャルで管理されますがその設定をここで行います。 |
SoftwareUpdate |
yumを使ったアップデートや個別でのインストール、アップデートを設定することができます。 |
個人プロフィール | 管理ツールを使用するための個人情報の設定を行います。 |
RemoteAccess | Mindtermアプレットを使用したSSHターミナルのウェブ版です。 |
ここで一つ。設定を完了してから1週間ほどでサーバーにアクセスできなくなるという問題が発生しました。サポートに問い合わせたところメモリを使い切って(プロサービスを申し込んでいたので1G使えるはずなのに?)いたとのこと。おそらくVMの設定に問題があったのでしょう。また、yumの自動アップデートがデフォルトで有効になっており、一部の管理ツールがリセットされていたということも解りました。タブメニューの「SftwareUpdate」の設定でyumの設定ができるのですが、これを自動にするとやばいようです。
次に各サイドメニューで設定できる項目ですが、これはかなり多岐に渡っており、ウェブ、メール、FTP、DNS、など基本的なサービスはもちろん、メーリングリストなども設定できます。サーバー操作に詳しくない人が操作するなら、マニュアルを読みながら一つずつ設定していくことができるでしょう。逆にゼロからのサーバー構築を経験している人、シェル操作に慣れている人などには設定の過程で落とし穴が待っています。
この辺のところは次回以降に明らかにしていきますが、とりあえずここに構築した環境を以下に記述しておきます。
・DNSサーバー |
・ウェブサーバー PHP+MySqlでWordpressを使用 |
・メールサーバー 標準のSendmail→Postfix、Dvecotへの変更とLDAP対応 |
・LDAPサーバー メールアカウントの管理用→バーチャルドメイン管理に対応させる |
・phpLdapAdmin LDAPの管理インターフェイス |